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18禁BLゲーム「鬼畜眼鏡」に溺れる管理人の萌えやSSで構成されたブログです。  ※18歳未満(高校生含む)はお引き取りください。  リンクフリーです。(詳しくは「はじめに」をご覧下さい。)

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みどかつパラレルSS「蝶と蜘蛛・漆」


の続きです。


※御堂さんが高校生三年生で克哉は25歳で教師です。
御堂さん以外の原作キャラは皆原作の設定どおりの年齢です。
つまり御堂さんだけが若返りしています。 ←


※※高校生で一人称が「私」は違和感あったので御堂さんは「俺」と言っています。


では、続きからどうぞ。




「この前成績めっちゃ上げないと退学ーみたいなこと理事長が言ってたじゃん」
「おーおー。あったあった」
「あれマジ無理じゃね?」
「無理無理ー。ありえねぇって思ったし」
「やらなくて済んで良かったよなー」

ぼやいている男子生徒二人の後ろを、購買に向かう克哉は足速に過ぎて行く。

昼休み、気が緩んでいる生徒たちは教師である克哉に気付かないのだろう。声が大きい。
聞こうとしなくても聞こえてくる、彼らの話題に無関係ではない克哉は暗い気持ちになる。

彼らの嫌がったノルマを撤回させたのは、克哉だった。
この菊池学園の理事長の息子、御堂孝典との誰にも知られてはならない契約により、皆は重いノルマを課せられることはなくなった。
その契約は人の尊厳を踏みにじる卑劣な行為を克哉に強制させるもので、克哉は皆を救う為自ら犠牲になることを決め契約を結んだが、到底耐えられるようなものではなかった。

御堂がしたいときにセックスの相手をする。

そんな嘘みたいな契約を、克哉と御堂は結んでいる。
この契約がある限り、生徒たちは次のテストで赤点を誰一人出さず、かつ平均点を十点以上上げなければならないという厳しいノルマを回避できるのだ。

しかしそんなことは誰も知らない。
御堂と克哉の密約なのだ。

身体を張って皆を守っていることを、誰も知らない。

時折その事実に総てを放り出したくなることもあるが、克哉は御堂から逃げることをしないで居た。
何故かは分からない。

御堂に対する理由も無い罪悪感のためなのか、はたまた別の理由があるのか、それは克哉にもわからなかった。

「克哉さーーんっ」

突然聞こえてきた大きな呼び声で、克哉は物思いから立ち返る。
いつの間にか購買を通り過ぎていたらしい。購買にパンを下ろしている業者、ロイドのバイトに声を掛けられた。

「あ、太一」

五十嵐太一という名の少年は、日本最難関の大学を卒業しているもののアマチュアのバンドマンとして活動している変わり者だ。
明るい茶髪を伸ばして後ろでひとつに縛っているその姿は、表情や仕草も相まって犬のような印象を与える。

「もーっ。克哉さんボーっとしてたでしょ」
「ごめんごめん」

気さくな性格をしている彼は、こうして克哉によく話しかけてくれる。
御堂とのことがある前からぱっとしない生活を送っていた克哉に、ひそかな癒しを与えてくれていた。

「はい、いつものカツサンド、とっておいたよ」
「うん。ありがと」
「あーっ! ずるーいっ」

克哉のお気に入りの商品をいつも取り置きしてくれている太一に克哉が礼を言った瞬間、背後から高めの声が聞こえてきた。

「須原君」

頬をぷくーっと膨らませて見るからに不満を訴えている彼は、この菊池学園の生徒の中でアイドル的存在な、美少年だ。
少女めいた派手な容姿のイメージそのままに、少々遊び人だったりもするが、純情な面も持っている可愛らしい少年なのだ。
どうやら克哉のことを気に入っているようで、こうして校内で会ったときは必ず話しかけてくれる。

「秋紀、でいいってば。それよりセンセ、いくらセンセだからって取り置きしてもらうなんてずるいよ! 早い者勝ちなんだからっ」
「早い者勝ちって言うならお前より克哉さんの方が先に並んだから、やっぱりこれは克哉さんのもんだろ」

太一の言葉にはっとして眼を瞠り、すぐカーッと顔を赤くして悔しがる秋紀はとても愛らしい。
克哉は苦笑しつつカツサンドを秋紀に譲ってやることにした。

「太一、今日はオレ、カツサンドの気分じゃないから別ので良いよ」
「センセっ」
「克哉さーん。こいつに甘すぎですよー」

そう言いつつ太一は別のサンドイッチを用意して、秋紀にカツサンドを渡した。
そして、こっそり克哉に珈琲をおまけしてくれる。
克哉はこのロイドの珈琲が大好きなので、太一の気遣いはとても嬉しかった。

三人で何となく笑い合う。

こうしていると御堂との異常な関係のことなど夢のように曖昧で、克哉は安心した。
いつまでも穏やかな日々が続けば良いのに。

頭の片隅で、そんな望み薄なことを考えてしまった。



***



『今週土曜』

たった四文字のメール。
御堂からだ。

次の逢瀬―否、そんな情緒的な呼び方はできない。陵辱と表現するのが相応しいあの行為を、今週土曜にまた行おうというのだろう。

場所は書いていないので、いつものように御堂の自宅だと推測できる。
陵辱はいつも御堂の部屋か、学校だった。
御堂のクラスで他の生徒の机に向かって射精させられたこともある。あの日のあとも御堂の嗜虐性は薄まることなく克哉を苛み、場所を問わず克哉は何度も御堂に抱かれていた。

メールには時間も書いていない。
こういうときは午前十時前後と決まっている。克哉は渋々了解の旨の返信を送ろうとして、気付いた。

「あ、この日大学の文化祭だったっけ」

克哉の卒業した大学は、菊池学園の近くにある。
そこに本多と、二人の共通の友人である松浦という現在検事の職についている同い年の友人とで行こうと思っていたのだ。
毎年の恒例である。

「どうしよう。文化祭行きたいな。御堂くん、許してくれないかな…」

本多と松浦は同じ高校、大学に通った親友同士。本多と克哉が同じ高校に勤務することになってから松浦と克哉とも知り合い、今や三人でバレーをしたり酒を飲んだりして遊ぶ仲である。

友情に厚い、というよりは熱い本多と、彼を冷ややかに拒絶する振りをして心底嫌がっているわけではない松浦とは、中々相性がいいように克哉は思う。
本多は克哉のことも親友だと言ってくれるが、あの二人の仲のよさには越えられない壁がある気がする。

『ごめん。午前中は用事があるからいけません。
大学の文化祭に行きたいと思っています』

迷った末、だめもとで克哉は正直にメールを返してみた。
数分後、許してくれないだろうかと思っていた克哉だったが、御堂はあっさりと文化祭に行く許可を下した。

条件付きで。

『文化祭に行ってもいい。
 俺と二人でなら』





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